熊本に〝フグ鍋〟

March 16, 2017
熊本に〝フグ鍋〟

阿蘇市の阿蘇YMCAで「ひな祭り・福を呼ぶフグ鍋パーティー」を開催した

山口県宇部・小野田ブロックの信徒と司祭13人は3月2日と3日、熊本地震の被災地で被災者と温かい鍋料理を囲んでリラックスした時を楽しもうと、阿蘇市の阿蘇YMCAで「ひな祭り・福を呼ぶフグ鍋パーティー」を開催した。


山口から3台の車に分乗し、100食分の食材を運んで実現させた鍋パーティーは、2日の晩と3日の昼の2回に分けて実施。YMCAの送迎バスで初日は阿蘇市車帰(くるまがえり)地区から地区長を含む50人が参加、翌日は上益城(かみましき)郡の益城町木山仮設団地から40人が来場。最高齢は94歳で、被災の影響を受けて、つえ使用の人も多く見られた。


事前申し込みで人数制限があったことから、「初めてのフグ鍋を食べてみたくて、申し込み日は行列をつくって並びました」と言う人も。また「(クリスマスに来てくれた)宇部の人なら会いたい」と足を運んで来た人もいた。


準備に当たった宇部教会の河野洋子さんは、当日の様子をこう語る。


「狭い仮設住宅では、近隣同士の生活音が聞こえるので緊張して生活しているとか、また仮設住宅のテーブルが小さくてなかなか鍋はできないという話も聞きました。皆でお鍋を囲んで温まり、肩の力が抜けて、ほっとした様子で、本当に楽しんで笑ってくださり、私たちもとてもうれしくなりました。『ひな祭りだから、ピンクのマニキュアを付けてきました』という高齢者もいらっしゃいました」


車帰地区では地震で20戸余りの家屋が倒壊した。参加者の中には生き埋め状態の中から救助された人もいる。また「家族が全員生きているからこそ、ここに来られる」と言う人もいた。



「心」を届ける


宇部教会の富永淳子さんによれば、「被災者のために何かしたかった」という宇部市在住の鮮魚店の店主(プロテスタント信者)が、フグ100食分を提供。同教会主任の片柳弘史神父(イエズス会)が、山口と熊本とをつなぎ、信徒たちも「心を届けたい」と鍋用の野菜を持ち寄り、一人一人へのお土産として宇部の老舗の和菓子や、福引のプレゼントなども準備した。


昨年11月から始まった仮設住宅暮らしも4カ月が過ぎ、被災住民たちのストレスも募り、人間関係でのトラブルが出始めているという。また一人暮らしの高齢者も多い。


「やはり、被災地に出向いて行くことが大事だと思いました。地震で家族を失った人を気遣って、仮設住宅では笑い声を上げられないという話も聞きました。今後は、仮設にこもっている人を訪ね、一人一人のお話を聞くことができればと思っています」と河野さんは話していた。

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