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みことばの黙想

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「あけまして、おめでとうございます」
1月1日
神の母聖マリア 世界平和の日  
ルカ2・16―21
「あけまして、おめでとうございます」

(文:西経一神父=神言修道会/カット:高崎紀子)

カラッポほどよく響くという事実は、慰めに満ちた真実であります。そもそも中が詰まっている方が良いのは財布くらいのもので、耳も鼻も消化器官も血管も詰まっていては命にかかわります。抜けている方がよい、これもまた励ましとなる真実であります。詰まっている中身を空けると空っぽが出現します。夜もまた、それまで充満していた暗闇を空けて、明けるのです。ただし、こうした単純な事実が通じるのはカラッポで抜けている人に限ります。

ここに、みずからの身も心も空けて、神に渡された方がおられます。その尊い方は「お言葉通り、この身になりますように」と、その胎をあけ渡して神の子を宿し、あけ渡した心に神の言葉を響かせて御(み)言葉の母となられました。この尊い方の御姿は、そのまま母なる教会の模範であります。母なる教会はみずからをあけ渡して神の子らを宿し、育むために絶えずみずからを与え続けます。また、みずからのうちに神の言葉を響かせるとともに、世の人々の心にも響き渡らせるよう努めるのです。

今日の福音に登場する羊飼いたちもまた天使によって告げられた神の言葉を心に響かせたのでした。泊まる宿もなく飼い葉桶(おけ)に寝かされた幼な子、その神の子のもとへ招かれたのが、これもまた野宿していた羊飼いたちであったのです。宿なしの神の子が最初に招待したのは宿なしの羊飼いたちであった。その相互の響き合いは、神の母の心にも共鳴しておりました。「マリアはこれらの出来事をすべて心に納めて、思いめぐらしていた」と記されてある通りです。

おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。

これは、言うまでもなく、マリアに対する天使ガブリエルのあいさつですが、母マリアはその祝福に満ちた言葉を一人占めにはなさいません。母マリアが模範を示されたように、誰でもみずからを神にあけ渡す者には恵みが注ぎ込まれ、そのカラッポの場に主御自身が宿られます。新年に交わされる「あけまして、おめでとうございます」というあいさつ、それはそのまま福音的真実をあらわす言葉でもあるのです。

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