今村信徒発見150周年

March 7, 2017
今村信徒発見150周年

2月26日に行われた今村信徒発見150周年の記念ミサ。枠内が今村聖堂

福岡県大刀洗町の今村教会で2月26日、信徒発見150周年を記念する行事が行われた。主催は同教会と本郷教会(主任はともに竹森勇神父=福岡教区)でテーマは「信仰のみちのり~信仰の伝達、共に語り伝えよう!~」。長崎の信徒発見から2年後に、長崎の浦上の信徒が今村キリシタンと出会った歴史的な出来事を記念する荘厳なミサは、教皇庁大使の主司式によりささげられた。


聖堂にはフランス製ステンドグラスを通して色鮮やかな陽光が差し込んでいた。参列者は約700人。聖堂外に張られた大型テントも満員だった。


ミサは教皇庁大使ジョセフ・チェノットゥ大司教が日本語で主司式し、福岡教区の宮原良治司教らが共同司式。会衆はラテン語の天使ミサ曲も用いた。


ミサの初めにチェノットゥ大司教は、教皇フランシスコの祝意を伝える教皇庁国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿の書簡を代読した。 


同大司教は、説教で「この美しい聖堂」と何度も繰り返し、先達とパリ外国宣教会の宣教師らをたたえた。また2月7日に列福されたユスト高山右近の「宣教の熱意」にも触れ、次の世代に信仰を手渡していくのが「私たちの使命」だと信者らを激励。さらに昨年の熊本地震の被災者のためにも祈った。


あいさつした宮原司教は、大使をはじめ記念式典に関わった人たちに感謝しつつ、「新しい〝経済宗〟という宗教」に惑わされず、先輩たちが残した勇気ある信仰を次世代と地域の人々に伝えていこうと呼び掛けた。


当日は大刀洗町の教育長も参列。ミサ前には大刀洗町混声合唱団による歌も披露された。


今村教会の現聖堂は1913年に建てられた。二つの塔を持つ赤レンガ造りのロマネスク風様式で、教会建築で有名な鉄川与助の設計施工。2015年7月には国の重要文化財に指定された。


ミサ後は場所を移し、今村・本郷の両教会出身の司祭や修道者らを囲んで祝賀会が行われた。両教会はこれまで多くの司祭・修道者を輩出している。



信徒と分かった契機は鶏肉と卵


祝賀会では地元の人たちの協力で完成した今村の信徒発見物語のDVDが上映された。その物語は長崎・大浦天主堂での「信徒発見」から始まる。2年後、筑後地方の久留米に藍の仕入れに出掛けた浦上の人が今村に信者がいるとの話を聞き知り、宣教師に報告。宣教師は4人の信者を派遣した。


今村に着いた4人は髪結いの女性宅に泊まることになった。そこでは女性らが鶏肉か卵を使った料理を用意しようとしたが、4人は肉も卵も食べてはいけない時期(四旬節)だからと謝絶した。すると女性らは「あなたたちもですか」と言い、キリシタンだと分かった。2月26日のことだった。


以後、浦上と今村の信徒らはひそかに連絡を保ったが、この年、「浦上四番崩れ」が始まっている。


1873年、キリスト教が解禁となり、81年には今村最初の教会が建った。後に長崎から女性らが派遣され、84年に「愛苦会」(カトリック愛苦会/在俗会)もできた。本郷教会は1955年、今村小教区から分かれて設立された。


150周年を前に今村教会の信徒や修道女ら9人(同伴者含む)は、2月16日から18日まで、長崎の大浦から今村まで徒歩巡礼を行った。

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