バチカン外務局長、広島を訪問

February 9, 2017
バチカン外務局長、広島を訪問

1月30日、広島を訪問したバチカン国務省外務局長ポール・ギャラガー大司教

バチカン国務省外務局長ポール・ギャラガー大司教は、1月28日から2月3日まで日本政府の招きで来日した。広島を訪問し、その後、東京で安倍晋三首相や岸田文雄外相と会見。テレビ番組にも出演し、神学生や各分野の支援活動に携わる教会関係者とも交流するなど、多忙な日程をこなした。


ギャラガー大司教は1月30日、広島を訪れ、湯﨑英彦・広島県知事や、松井一實・広島市長と個別に会見した。中村芳夫・駐バチカン日本国大使やジョセフ・チェノットゥ大司教(駐日ローマ教皇庁大使)らも同行した。


湯﨑知事と松井市長は共に、教皇フランシスコの広島訪問が実現するようギャラガー大司教に助力を求めた。


広島には36年前、聖ヨハネ・パウロ2世教皇が訪れ、平和アピールを発表している。


広島でギャラガー大司教は、平和記念資料館を見学し、原爆死没者慰霊碑に献花。大阪教会管区の司教らをはじめ教会関係者と共に祈りをささげた。


この日、ギャラガー大司教は世界平和記念聖堂で、前田万葉大司教(大阪教区)ら大阪教会管区の司教などとミサを司式した。約200人の信者らが参列した。


翌31日には東京・北区の星美学園小学校で、聖ヨハネ・ボスコ(ドン・ボスコ)の記念日のミサを児童たちと共にささげた。同日の午後は渋谷区の明治神宮を訪問した。


同日夜には安倍首相を表敬訪問。続いて岸田文雄外相と外相会談に臨んだ。首相と外相はそれぞれ教皇フランシスコの訪日をあらためて要請した。さらに日本とバチカンが平和、核廃絶、環境などの分野で協力を強化していくことなどを確認した。



支援活動関係者や神学生とも


2月1日には東京・渋谷区の初台教会で、カリタスジャパンなど各分野で支援活動を行うカトリックの団体関係者と交流。東日本大震災の被災地支援など、それぞれが関わる分野の状況をギャラガー大司教に説明した。


カリタスジャパン担当司教の菊地功司教は「説明をしっかり聞いてくださったので、『慈善の業(わざ)』に関わる人たちの励みになったと思います」と話していた。


翌2日には東京・千代田区の上智大学で「平和文化の促進」をテーマに特別講演をした。同大司教は、対話と和解という国際問題に対するバチカンの姿勢を繰り返し訴えた。


カトリック大学の使命についても、複雑で変化の早い社会にあって、対話や議論ができ、人道主義を重んじる人材の「インテグラル(全人的)」な養成こそが大切だと強調。「平和の文化」にはすべての人が関わるべきだと訴えた。


同大司教は広島についても言及しながら、核兵器は浪費であり、むしろ人間開発や貧困対策のために資源を使うべきだとの教皇フランシスコの言葉を紹介した。


講演後の記者会見でも「日本の人々は核兵器に対する明確な理解と意見を持っている」と指摘。日本の司教団が表明した脱原発の姿勢についても、日本の教会の「預言的な声」を尊重すると語った。


ギャラガー大司教は同日午後、日本カトリック神学院東京キャンパスを訪れ、神学生らと「主の奉献」の祝日のミサをささげた。同福岡キャンパスの神学生たちや常任司教委員会の司教らが集まった。


ミサ後、神学生らとの交流会に臨んだ同大司教は、「召命のきっかけは?」「神学校生活で一番楽しかった思い出は?」など個人的な質問に、終始笑顔で答えていた。

この記事を読んだ人は次の記事も読んでいます

メールで配信
週刊ニュースレター(無料)登録は
「みなしごにしてはおかない」
みことばの黙想  5月21日
Play Now
再生できない場合は、ダウンロードしてお聞きください