大統領令非難:米、メキシコの司教ら

February 1, 2017
大統領令非難:米、メキシコの司教ら

ホワイトハウス近くで1月25日に行われた抗議デモで、「壁ではなく橋を」の文字を掲げる女性(CNS)

【ワシントン1月27日CNS】米国とメキシコの教会指導者たちは、国の安全保障を政府が維持する必要性を認めつつも、最近の二つの米大統領令が移民たちの生命を危険にさらし、国境周辺の共同体を分断する恐れがあると述べた。

ドナルド・トランプ大統領は「通過不能な物理的壁」を米国南部国境に沿って建設することを求めた。「継続して流入する不法移民が米国の利益を明確かつ実際的に脅かしている」からだという。そのための強制力を強め、命令に従わない市や州に対して連邦予算を削減することを要求した。

国土安全保障省で25日に署名された大統領令は、教会指導者たちから個人、団体のレベルで、即座に一連の反応を引き起こした。多くは教皇フランシスコの、壁を壊して橋を築け、という呼び掛けを引用している。

この問題に20年間取り組んできた米国とメキシコ司教団の代表者たちは、必要なのは壁ではなく、包括的な移民政策改革だと述べている。

米国司教協議会移民委員会のジョー・S・バスケス司教(テキサス州オースチン教区)は、今回の大統領令は「家族を引き裂き、共同体の中に恐れとパニックを引き起こすものだ」と述べた。

壁を築くことにより、「移民たち、特に弱い立場にある女性や子どもが人身売買や密輸業者の被害に、より遭いやすくなる。また、国境の両側で平和に暮らしている共同体の活気ある素晴らしい交流を台無しにしてしまう」と同司教は語った。

メキシコの司教たちはバスケス司教の言葉を引用し、異なる二つの教区に属する国境沿いの共同体について言及した。例えばメキシコ・マタモロとテキサス州ブラウンズビル、テキサス州ラレドとメキシコのヌエボラレドは、リオグランデ川で分けられているだけの共同体だ。

「壁の建設に対し、私たちは苦痛と拒絶を表明します。すでに最悪の貧困と弱者ということで苦しんでいる人々に更なる損害を与えることなく、安全保障、発展、雇用の活性化、その他必要で公正な対策を講じる方法について、より深く共に考えてください」とメキシコの司教たちは語っている。

「米国政府が国境と同国市民を守る権利があることは尊重するが、法令を厳格、徹底的に適用することがそうした目的を達成することになるとは思えない。逆にこのような命令は移民の中に警戒心や恐れを生み、多くの家族は考慮されずに離散してしまう」と述べた。

約630キロの国境をメキシコと接するアリゾナ州の司教たちは、包括的な移民政策改革を繰り返し求めてきた。自分たちの「心と祈りは、恐ろしい暴力に遭い、家を失い、新しい住まいを見つけなければならない難民家族に向けられている」と司教たちは語った。

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