〝乗っ取り教団〟に注意を

May 12, 2016
〝乗っ取り教団〟に注意を

「新天地」の実態を語る陳牧師

韓国で異端カルト教団から千人以上の人々を救出してきた韓国異端問題の第一人者、陳用植(チン・ヨンシク)牧師(大韓イエス教長老会)を招いて、5月6日、東京都内で「韓国の異端対策セミナー」が開かれた。日本でも、韓国系の異端カルト教団が勢力を伸ばしている中で、主催の日本基督教異端相談所(東京・足立区)所長の張清益(チャン・チョンイク)牧師(とねりキリスト教会)は、注意を喚起した。


現在、韓国で最も〝猛威〟をふるっているカルト教団は、約30年前に創立された「新天地イエス教証拠(あかし)幕屋聖殿」(以下・新天地)だ。年間10万人が「新天地」と知らずに教義を学び、そのうち2万人が会員として残る。2015年の統計で、在籍会員数は16万人を数えるが、半数は青年や大学生だという。


「新天地」の教義では、〝地上の天国〟で救済される人数は限定14万千人で、その中に入れば〝この世〟で死ぬことはないという。会員たちはその1人になるために家族を捨て、全財産、全人生を教団にささげてしまう。



伝統教会に入り会員獲得


「新天地」の特徴は、伝統的なキリスト教会のクリスチャンを横取りして会員を獲得することだ。まず「新天地」会員がクリスチャンになりすまして、伝統的なキリスト教の教会に入り込む。その後、一つ目の方法として、教会内を分裂させ、牧師を追い出して教会を「乗っ取る」。二つ目の方法としては、模範的なクリスチャンを装って、潜入教会の信徒会長等に就任後、その教会から「新天地」に大勢のクリスチャンを「引き抜く」。


韓国基督教異端相談所協議会会長でもある陳牧師はこう話す。


「韓国のカトリック教会では、一人の司祭をはじめ、多くのカトリック信者が『新天地』に入会しています。韓国のカトリック新聞では、常に『新天地』に注意するようにと〝広告〟が出ているほどです」


日本でも「新天地」の会員が、カトリック教会に接触してきたが、「たとえばカトリック教会の高位聖職者と『新天地』の会員が記念写真を撮った場合、その写真は〝カトリック教会も本当の真理に目覚めた〟という宣伝に使われていきます。日本のカトリック教会は『新天地』についてまだまだ知らないので注意しなければなりません」と陳牧師は語気を強める。


陳牧師によれば、韓国でキリスト教を名乗る異端カルト教団が多い理由は、クリスチャンの数が多く、純粋に聖書を学びたい人も数多いため、間違った聖書解釈を植え付けることによって会員獲得がしやすいことが挙げられるという。


異端カルト教団は、教義上の共通点として、聖書本文の個々の単語に特定の意味を与える「単語中心的解釈法」を使っている。たとえば「新天地」の場合、創世記の「天地創造」では「木」は「人間」を、そして「木の実」は「性器」を表すと曲解し、独自の都合の良い教義をつくり上げ、人々を惑わしていく。


「新天地」会員は、聖書に興味があるクリスチャンを、教会外の〝聖書勉強会〟に誘うので注意が必要だ。また大学もカルト教団の標的にされやすい。聖職者たちが人々をカルト教団から守るためには、カルト教団の教義を熟知しておくことが不可欠だという。韓国ではプロテスタントの神学校で、異端カルトから人々を救出するための人材育成も行っている。


そして何よりも、一人一人がカルト教団から身を守る唯一の方法は、自分自身がキリストによって救われているという強い確信を持っていることしかない、と陳牧師は繰り返し強調していた。


※カルト教団の相談は、日本基督教異端相談所の張牧師(電話080-9150-0691)まで。

「食べられるものとなられた方の思い」
みことばの黙想  6月18日
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