聖体に生かされて

June 16, 2017
聖体に生かされて

東京都八王子市の本部修道院聖堂での聖体礼拝

師イエズス修道女会(本部=東京都八王子市)は、同会の第一の使命として24時間態勢での聖体礼拝を続けてきたが、会員の高齢化のため、現在は修道院間の連携で、昼と夜の部に分けて行うようになっている。修道生活が30年になる同会の徳野愛美修道女(58)は、こうした変化は「残念」だが、その中で聖体への信仰が育まれ、従来の使徒職を続けることのできなくなった姉妹を通して、聖体の力に気付かされていると語る。


「子どものころから、『聖体は本当に大切よ』と言われてきましたが、どうもピンとこなくて。意味が分かったのは、実は、修道院に入ってから」だと徳野修道女は言う。


「聖体は『交わりの秘跡』。みことばと聖体と共同体。その三つが交わる時、共同体の中でお互いにいろんなことがあっても一つになれる。拝領する時、聖体は複数に別れていても一つの体だから『ああ、あの人も私も、聖体に生かされているんだな!』と思います。体験としてキリストと一致する中で、和解へ、祈りへと導かれていくのを感じます」


師イエズス修道女会は、福者ヤコブ・アルベリオーネ神父が、「隠れた生活を送り、礼拝と司祭的・典礼的使徒職に献身する修道会」を志して創立。祭服や信心用具等を扱う典礼センター「ピエタ」の運営など、数ある使徒職の中でも24時間態勢での「聖体礼拝」を会の第一の使命としてきた。


夜間も聖体礼拝を行うのは、「常に祈りを必要とする人がいる」ことを意識するためであり、出会った一人一人の苦しみ、悲しみの癒やしを継続して祈りながら、まだ出会っていない“今”この瞬間に苦しんでいる人たちにもつながるためだ。


しかし、会員の高齢化と減少によって、八王子の本部でも約10年前から継続が難しくなり、現在は都内7カ所と、大阪、広島、長崎の3カ所、計10の共同体で連携・分担し、午前9時から午後5時までと、午後9時から翌朝5時まで、聖体礼拝を行っている。



祈りの使徒職


聖体礼拝を継続できなくなったことは「残念」だが、会員ではない信徒が通いで聖体礼拝の一部を担当するなど、新しい試みも世界中の共同体で生まれている。さらに、会として「祈りの使徒職」を重視する中で、大きな恵みを頂いていると、徳野修道女は説明する。


例えば、同会が「祈りと黙想の手助け」の使命のため、本部修道院の隣で運営してきた黙想施設は、会員の高齢化のため、2014年に閉鎖。現在は、高齢や病気などで使徒職を続けることができなくなった修道女ら約20人の住まいになったが、その修道女たちは今、自分の老いや病の苦しみ、悲しみを祈りとしてささげ続けるという、従来とは違うかたちの使徒職を担っている。


そして、“現役”世代は、「イエス様に会いたいね」という認知症の修道女との会話一つにも、聖体の尊さを感じているという。


つえをつき、ゆっくりとした足取りで聖体礼拝中の聖堂から出てきた89歳の原田道子修道女は、目を輝かせて、こう話した。


「若い頃は、よくイタリアに行って、翻訳の仕事をしたりしましたが、今は手も震えて何もできません。でも、祈れることが一番の幸せ。私はテレビで世界の状況を知るのが好きで、現地の人のためにもご聖体の前で祈っています。だって、ご聖体がいらっしゃるんですもの…祈るようにって、イエズス様が求めておられるのが分かるから!」

「食べられるものとなられた方の思い」
みことばの黙想  6月18日
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